「肌が若返る」、「美肌になれる」と、テレビ番組やSNSで度々話題になるプラセンタですが、プラセンタという言葉は知っていても、他の美容成分と何が違うのかいまいち分かっていないという方も多いかもしれません。
古くから不老長寿の薬として使われ、クレオパトラも美容や健康のために愛用していたとされているプラセンタですが、他の美容成分よりも一体何が優れているのでしょうか?
そこで今回は、プラセンタに含まれている栄養成分一覧やプラセンタで肌が若返る理由など、プラセンタを使う前に知っておきたいプラセンタの特徴を詳しくご紹介します。
目次
プラセンタは紀元前から活用されていた!?
プラセンタの歴史は非常に長く、古くは紀元前の頃から健康や美容の為に使われていたという記録が残されています。
日本国内においても、江戸時代の頃には加賀の三大秘薬の一つである「混元丹」にヒトのプラセンタを使用されていました。
美容目的でプラセンタを使用していたと言われている歴史上の人物も多くいたとされており、エジプトのクレオパトラ7世やフランスのマリー・アントワネット日常的にプラセンタを愛用していたと言われています。
その後も、美容や若返りにプラセンタが効果的だという噂を聞きつけ、有名人や著名人を中心にプラセンタ療法が広まっていきました。
1970年に入るとプラセンタから抽出したプラセンタエキスを活用した、注射や健康食品、化粧品などが登場し、気軽に取り入れられるようなり、昨今ではエイジングケアとして用いれられています。
プラセンタの栄養成分
プラセンタには透明感のある美しい肌になる為に必要な栄養素が豊富に含まれています。
自然薬と呼ばれていたこともあるプラセンタだからこそ、他に類を見ない栄養素が満載で、究極の美容液と言っても過言ではないかもしれません。
ここでは、プラセンタに含まれている成分の中から特に美容効果が期待できる成分をご紹介します。
1.アミノ酸
数えきれないほどの栄養素が含まれているプラセンタには、美容に効果のある栄養素も多く含まれており、中でもタンパク質の構成成分であり、肌の保湿に欠かすことのできないと言われているアミノ酸が豊富に含まれています。
プラセンタにはロイシン、バリン、スレオニン、リジン、などの必須アミノ酸を中心に、20種類近くのアミノ酸を摂取することが可能です。
アミノ酸と肌には深い関わりがあるとされており、角質細胞に存在する「天然保湿因子(NMF)」という因子は、水分を蓄え、うるおいを保持する役割をしてくれますが、この天然保湿因子の約半分がアミノ酸でできています。
この天然保湿因子が不足すると保湿機能が低下し、乾燥肌になりやすくなるなど肌に様々なダメージを与えます。
アミノ酸は肉や魚など数多くの食品にも含まれており、アミノ酸不足を補うにはバランスの良い食生活を心掛けることも大切ですが、プラセンタに含まれているアミノ酸は体内へ吸収しやすいことから、プラセンタを摂取することで効率良くアミノ酸を補うことが可能です。
2.タンパク質
タンパク質が不足していると免疫力や筋力の低下、冷え性により血行不良などのリスクの恐れや、皮膚の再生能力が低下することで、肌にも悪影響を及ぼす場合もあります。
プラセンタには、人の身体を構成する栄養素として欠かせない存在のタンパク質の一種であるアルブミンやグロブリンなどが含まれており、タンパク質が含まれた食事の摂取と組み合わせることで不足しがちなタンパク質を補うことができます。
3.核酸(かくさん)
人などの生物の細胞の中にある酸性の物質である「核酸」は、遺伝子の修復や新たな細胞を作る役割がありますが、年を重ねる毎に核酸量は減少していきます。
核酸量が不足すると新陳代謝が上手く機能しにくくなり、肌のターンオーバーの周期が長くなるなど、肌へのダメージや老化を引き起こしてしまいます。
プラセンタにはこの核酸が含まれており、プラセンタを摂取することで核酸量を増やすことが可能です。
4.ムコ多糖類
ムコ多糖は人の体内に存在している成分で、体内にある水分の多くを蓄えている場所です。
これらの水分は成人すると共に徐々に減少していき、乾燥肌や老化の原因にも繋がります。
プラセンタにはムコ多糖類の一種あるヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸が含まれており、体の内側から水分を保持し、肌をうるおわせます。
5.ビタミン
プラセンタにはビタミンC・D・E・B1・B2・B6など各種ビタミン類が豊富に含まれています。
メラニン生成を抑える作用があり、コラーゲンを作るのに不可欠なビタミンCや、肌の新陳代謝を促進しニキビ改善が期待できるビタミンB6など、ビタミンには美肌になる為に欠かせない効果がたっぷりと詰まっています。
プラセンタを摂取すると肌が若返る理由とは?
プラセンタを摂取すると肌が若返り、他にも様々な肌トラブルが改善するなど、肌に良い影響をもたらしてくれますが、プラセンタがこれほどまでに高い美容効果が期待できる理由の一つとして、「成長因子」が豊富に含まれているということも関係しています。
「成長因子」とは、特定の細胞を繁殖させたり、分化をサポートする働きのある内因性のタンパク質で、プラセンタには新陳代謝を促進してキメを整える「上皮細胞増殖因子(EGF)」や、関節痛を軽減し、軟骨細胞、平滑筋細胞を増殖させる働きのある「IGF]など、美容や健康に効果的な約100種類以上の「成長因子」が含まれています。
プラセンタを摂取することで、様々な細胞を刺激して繁殖させることができ、美容面だけだなく数々の病気の予防も行うことができます。
肌を若返らすには線維芽細胞の活性化が鍵!?
若々しい肌を取り戻すには「線維芽細胞」を活性化させることが重要だと言われています。
人間の皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3つの層で構成されており、その真ん中の真皮に存在している線維芽細胞は、肌のハリを作り出すコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を活性化する働きを持っています。
この線維芽細胞が低下すると、肌が元気がなくなって衰え始めていき、シワやたるみが出来やすくなります。
線維芽細胞が低下する原因には加齢や活性酸素の増加が考えられますが、線維芽細胞を増殖させるには、再び線維芽細胞を活性化させなければなりません。
そこで登場するのがプラセンタです。
先ほど説明した、プラセンタに含まれている「成長因子」の1つに「線維芽細胞増殖因子(FGF)」という因子があります。
線維芽細胞増殖因子には繊維芽細胞を増殖させる作用があり、プラセンタを摂取することで肌にハリを取り戻し、若々しい肌を保持してくれるでしょう。
まとめ
このようにプラセンタは、他にはない美容効果が沢山秘められており、エイジングケアをする上でなくてはならない存在になりました。
肌を綺麗にしてくれるだけでなく、病気を予防・改善し健康な体になることもできるプラセンタは、今度さらにブームになるかもしれません。
プラセンタと聞くと美容の注射を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、他にもサプリメントやドリンク、化粧品など、近頃はプラセンタエキスが配合された製品が数多く登場しているので、注射は苦手な方にはこれらの製品から試してみるのがおすすめです。
みなさんもプラセンタを取り入れてふっくらとしたハリのある若々しい肌を手に入れてみてはいかがでしょうか?